パソコンの世界ではボランティアによる無料ソフトが多く流通しています。 市販品よりも優れたソフトも多くあり、管理人(志)も昔から多くのフリーソフトを愛用してきました。 特に、OpenOffice.org は使いこなせばマイクロソフトオフィスも真っ青です。 完成度もフリーソフトとは思えないできばえで、筆者(志)はここ2年間ほど、全ての業務をOpenOffice.org でこなしてきました。 現在のノートパソコンにはマイクロソフト・オフィスはインストールせずに丸1年を経過しています。
2006/01/20
マイクロソフト社のオフィスツールの Word は優れたワープロソフトのひとつです。 しかし、この Word に組み込まれた図形描画ツールの機能は優れたものとは言い難いレベルのものです。 その点、OpenOffice.org に組み込まれている図形描画ツール 「Draw」 は専用の図形描画ソフトに負けないくらいの機能を持っています。 ベクトルデータ(線画データ)を取り扱うため、ファイルサイズが小さく、かつ、豊富な機能を持つために、 活用すれば、相当な使い心地となります。
図を作成するツールとして、線を組み合わせて表す 「Draw系」 のツールと、点を組み合わせて表す 「Paint系」 のツールに分かれる。 写真などは、画素点の集まりとして扱われる図データである。このような画素データを扱う場合は 「Paint系」 ツールが利用されます。 設計図などのように線の集合体として扱われる図データは 「Draw系」 のツールが使われます。 一般の図形ツールはほとんどのものが 「Paint系」 ツールで十分です。 図データのサイズは、画素点の集まりである 「Paint系」 のほうがデータ量が大きくなるので、ファイルサイズが巨大になるのは避けられません。 一方、線の集まりである 「Draw系」 の場合、データ量は非常に少なく、ファイルサイズは比較的小さくなる傾向があります。
Windowsに標準装備されている 「ペイント」 という画像作成ツールは名前の通り 「Paint系」 のツールです。 「Paint系」 といっても、線が扱えるのですが、点の集合体としての線ですので、拡大すると点が見えてきます。 右図のように、一部を拡大した場合、画素点の集合体であることが分かってしまいます(そのため、拡大された画像が粗くなる)。
「Draw系」ツールでは、線は拡大しても線ですから、右図に示すように拡大しても画像が鮮明なまま大きくなっていることが分かります。 しかし、写真のような色が連続的に変化するようなものは、線だけでは画像を表現が出来なくなります。 色の連続的な階調表現が必要な写真の場合は 「Draw系」 ツールでは原理的に扱えないことになります。 しかし、現在の 「Draw系」 ツールの場合、「Paint系」 のデータも合わせて扱えるようになっているのが普通です。
円、楕円、円弧などは、Word でも同様の操作で簡単に描けます。基本円の設定は、円・楕円に接する長方形の対角線で指定します。 円弧の場合は、全円を描き、その円弧の始点と終点となる円弧の端2点を指定するだけです。 中心と半径から指定できれば便利なこともあるのですが、OpenOffice.org では対角線指定の方法だけのようです。
ベジエ曲線とは、曲線を 「点と制御点」 で表す方法です。 MS−Office にはこの機能がないので Word では使えない描き方です。 曲線の始点でクリックし、そのまま接線の方向にドラッグします。ドラッグ距離が長いほど接線に沿う曲線になります。 次の通過点でクリックし、ドラッグしながら接線方向に戻ります。戻る距離が長いほど接線に沿うようになるのは前述のときと同様です。 通過点での接線を決めれば、曲線の延びる方向にマウスを進めます。以下同様dす。 微妙な曲がり方を簡単に表現できますので、慣れるにしたがって簡単に描けます。 特に、漸近線のような感覚で描くので始めての人でも、上達するのに時間はかからないでしょう。
2005/12/02 より始めました。