フリーソフトの小道   

愛用のフリー・ソフト 第2回
〜 テキスト・エディタ編 〜

 管理人(志)はパソコンを手にして四半世紀(25年)以上経ちます。 その間、テキストエディタはプログラム作成において、常に使い続けてきたソフトになります。 CPMの時代には「ed」、 MSDOSの時代には「edlin」などの ラインエディタ でした。

 ラインエディタとはたった1行だけを作成・修正できるエディタです。 例えば、プログラムの修正を行う場合、サーチ・コマンド(修正箇所を検索する命令)を使って、 修正したい1行を呼び出し、その1行を修正するのです。 このタイプのエディタではプログラム全体を見ることはできませんので非常に使いづらいものでした。

 ラインエディタに対してスクリーンエディタというものが登場します。 スクリーンエディタとは現在のワープロのように画面の上を自由に移動して修正できるものです。 CPMの時代に「WordStar」という文書作成用のスクリーンエディタが登場しした。 このソフトの値段は大変高く、その当時、高級ソフトで通っていましたが、 残念ながら日本語文字が使えませんでした。 アメリカのソフトですから文字は7ビット(2進数7桁)で表現しており、 8ビット目はパリティビットとして切捨て、無視していたため、日本語文字カナ文字(8ビット)が文字化けしてしまったのです。 しかし、日本でのプログラム作成は、文字列データとして日本語が必ず含まれてきます(タイトル、入力項目名など)。 1983年に知り合いのプログラマ(当時有名であったワープロ「Jword」の作成者)から 頂いた 「psed」というスクリーンエディタは優れたエディタで、大いにソフト開発に利用しました。 このエディタはUnixのエディタ sed を参考に彼が作った 「自分のための開発用ツール」(プログラマは自分で使いやすいように作るのが普通の時代)で、 どのメーカーの機種でも使えるように、MSDOSfunctionのみを使う行儀の良いエディタでした。 当時のソフトはNEC用、富士通用、IBM用などとメーカー毎に互換性の無いソフトが大半でした。 コンピュータの性能が低いため、処理速度を上げるために特定機種に合わせたプログラミングをしていたためです。

 次に愛用したエディタは、フリーソフトではなかったが、技術評論社というパソコン関係の出版社が発売(フリーソフトでないが)した 「vz editor」というエディタを愛用するようになりました。 このソフトはアセンブラ(i8086の機械語)で記述され、処理速度が速く、ソースリストまで付属した高機能なエディタでした。 ソースリストを修正し、他の機種に移植(互換性のない機種で動くように改造する作業)することが出来るので愛用してました。 市販ソフトでソースリストが付属していることは珍しく、ソースリストを読んで参考にしたものです(汚いソースリストでしたが)。

 MSDOSからウインドウズへとパソコンのOSが代わるにつれ、新しいエディタが数多く登場してきました。 フリーソフトが勢力を増してきたのです。パソコンの性能が飛躍的に良くなるにつれ、 アセンブラを使わなくても処理速度を高めることができ、 C言語などで記述されたエディタがパソコン通信(インターネットではない)を通して交換されるようになったのもこの頃でした。

 Windowsの時代になってからは、コンパイラ自身が持つ開発環境(Visual BASIC、Visual C、Turbo C、Delphiなど)に エディタまで含めたパック化の時代になりました。 管理人(志)にとってこの頃のエディタの印象が強くない時代(エディタに個性がない時代)になっています。

 現在、管理人(志)が愛用しているエディタは、フリーソフト 「K2Editor」 です。 このエディタはの「ウリ」は、利用できる「漢字コード」がOS(Windows:Shift−JIS、Unix/Linux:EUC・JIS)を越えて利用可能なこと、 キーワードを色分け表示できること、マクロが使えること、バージョンアップが頻繁でバグが少ないことなどです。 「物理の小道」のホームページ作成を始めてから、 ホームページ作成において使い始めたエディタに 「NoEditor」 というエディタがあります。 昔からこのエディタの存在は知っていたのですが、 使い初めて K2Editor を越える使いやすさに気づきました。バグについてはまだ取りきれていないようですが、


2003/12/3 作成