「物理の小道」 ギャラリー

路傍の科学編  〜こんなところに物理学・生物学が!〜


第2回  「桜」が秋に咲いちゃった。どうしてくれる? 台風さん!

今年は「狂い桜」で大賑わい

 台風が送り込んだ潮風による塩害で桜の葉が落ちてしまった今年の秋、各地で不思議な現象が見られている。 秋に桜が咲いているのだ。

 10月初旬に、武庫之荘の公園で見つけたのが最初だった。神戸高校裏のロマンス坂の桜や、同窓会館前の桜にも見つけることができた。 春に咲くように満開という雰囲気の咲き方ではない。枝先にぱらぱらと寂しく咲いている。

「これが桜の宿命」
  〜 花芽が咲いて、次に葉が出るという仕組 〜

 桜の花は夏過ぎに来年用の新芽の準備をするときに同時に作られる。 来年用の新芽は夏に作られるのだ。 来年用の新芽の中には、花芽と葉が小さく畳み込まれている。 最初は、花芽が成長してが花が咲き、続いて葉が成長して、花の後から葉が出てくる。 桜の毎年の繰り返しの仕組みは変えられない。

 今年の桜は台風により葉が落ちてしまった。まだ、冬まで遠い。桜はあわてて新しい葉を出そうとする。 だが、花芽が先に咲かなくては葉が出てこない。これが桜の宿命なのだから。 秋に来年春に咲くはずの花が咲いてしまった原因はこういう理由なのだ。

 この秋の桜の開花で、来年の春に咲くはずの花芽がなくなったことになる。 この秋に咲いた分だけ、来年の春は花が咲かないということだ。 来年の春の桜は寂しくなるのかもしれない。 台風の置き土産とはいえ、桜にとっても非常に迷惑なことだし、 華やかな桜の満開が少し寂しくなるのだから、人間にとっても楽しみが薄れる。 雨が降らず風が強い今回の台風は、人的・物的の被害も出ずに済んだと思っていたのだが、、 予想外のところにその影響が出ていたことになる。


 追補: 今回取り上げた武庫之荘の公園の桜ですが、 現在(10月11日)、木全体に花を付けて1〜2分咲き程度開花状態になっています。 公園内のその他の桜も同じ状態です。 この当たりは住宅街かつ、阪急電車沿いなので潮風を遮る高い建物はありません。 台風が運んできた潮風をまともに受けてしまったようです。 建物などの関係で潮風の受け方が異なるため、落葉の程度が大きく異なっているようです。

 花が咲くかどうかは、塩害で「全ての葉が落ちた」が条件のようです。 一部に葉が残っていると花が咲き難いようですから。 原稿を上げたときは、桜の狂い咲き現象はそれほどでもなかったのですが、 現在では誰でも気付くほどの開花状況になっています。

2004/10/5 管理人(志)


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