「物理の小道」 ギャラリー

路上観察編  〜なんで?どうして? 不思議な物体!〜


第1回  梅雨入り宣言の日、武庫川のたそがれ


尼崎と西宮の境界線で見つけた「出会いの広場」とは?

 「出会いの広場」と大げさな名前がついています。 写真をクリックして、拡大表示にしてください。 石碑の文面には兵庫県知事 坂井時忠 とありますので、随分昔に設置されたものです。 通行する人も見向きもしませんし、石碑の周りには何もありません。石碑だけです。

 石碑だけをみても、どんな広場か分かりません。 さて、どんな広場だと思いますか? 想像とは大きくかけ離れた非常に狭い広場(?)です。

武庫川を渡る橋の中央に4畳半程度のふくらみが作られ、 その出っ張りの部分が「出会いの広場」ということです。 橋の東側から尼崎市の人が、橋の西側から西宮市の人が、橋の中央で出会う。 こんな粋な発想が「出会いの広場」の名前の由来でしょう。

 この広場では、野球も、テニスも不可能です(卓球でも難しい)。 まさか「狭場」と言うわけにも行きませんからね。やっぱり広場しか付けようがないですね。

 この「出会いの広場」がある場所は、武庫川を阪急電車が横切る鉄橋のすぐ南側です。 「上武庫橋」と呼ばれている橋です。 自動車橋と歩道としての人道橋が平行している通行量が大きな橋で渋滞も頻繁に起こるところです。。

 阪急電車で武庫川を通過する際には、南側をご覧ください。 広場の中央に記念碑的な シンボル塔 があり、遠くからも良く見えます。 「出会いの広場」の石碑はこの塔の下部にあります。 阪急電車で大阪にお出かけの際には、阪急電車の車窓から「出会いの広場」のシンボル塔を見つけてください。


武庫川にもあった「魚道」

 「出会いの広場」の写真を撮影した後、ぼんやりと武庫川の川面を眺めていると、 梅雨空の中で30度を越える蒸し暑さに耐えかねて子供たちが川で水遊びをしています。 川の中央に作られた滑り台に似た不思議な構造物で遊んでいるのです。 堰の中央部分を階段状に緩やかな傾斜をつけた写真にあるような構造です。 この不思議な構造は何のために作られたのでしょうか?

 河川の洪水対策などで行われる治水工事は人間にとっては大切な工事です。 しかし、この治水工事で設置される堰は、水を遮るだけでなく、魚の行き来を遮ることにもなるのです。 上流で産卵する魚にとっては川を遡ることが出来なければ、堰は生存にも影響する大変な障害物です。 海で産卵して親になって戻ってくる「うなぎ」のような魚も堰は大変な障害物となります。 そのような魚の遡上のために、堰の一部を流れが緩やかになるようにしなければならないのです。 いわゆる「魚道」が必要となるのです。 魚は遡上するとき、この流れの緩やかな経路を通って堰を通過することができ、川を遡り産卵などが可能となるのです。 武庫川にどのような魚が遡上するのか分かりません。知っている人がいたら筆者に教えてください。
 それにしても、蒸し暑い夏がやってきました。 3年生はこの暑さを克服して人生の試練に挑戦してください。もう一年にならないようにね。

2004/6/6 管理人(志)




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