「物理の小道」 ギャラリー

おまけグッズ編  くだらないと言えばくだらないものですが

第171回  飾り物シリーズ カルピスウォーターのおまけ

「タッチ @」

 人気野球漫画の 「タッチ」 のメダルです。筆者(志)の時代の野球漫画は 「巨人の星」 なんですね。 「タッチ」 の詳しい内容はほとんど知りませんので解説は無しですよ。

象徴的な変革: 医学部の理科3科目指定

 新課程の制度で育ってきた初めての生徒が、来年の入試に登場します。 教育内容の削減がどれだけ大学での教育に支障がでるか?を大学自身が身を持って分かることになりそうです。 大学の教育内容を下げるわけには行かない。 理系については、4年卒は企業としても即戦力として認めていないのでごまかせるのですが...。

「引き算の発想」 から 「足し算の発想」 へ

 現在の医学では、理科についてはどの科目が不要などというものでない、 広い知識の総合力が必要なのだ。生物が必要なのは誰でも分かる。 化学、物理についても相当量の知識が必要になってくることは病院にゆけば分かる。 医療機器の原理はほとんどが物理学。超音波診断装置で何が見えているのか、NMR診断装置では何が見えているのか、 その原理を理解しないまま映像を見て判断することがどれほど誤解を生み出すかと、恐ろしく思う。 理科系科目はまだ分かりやすい。しかし、文科系科目の重要性を見落としてはいけない。 「頭が良いのだが...、知識は豊富なのだが...、医師としては不適格」 などのケースが出現しているのも現代の悩みだ。 「○○はしなくて良い」 という引き算的な思考より、「○○を勉強しておいた方が良い」 という足し算的な思考が実社会では重要なことを忘れてはいけない。

 理科3科目指定は、医学部だけの問題ではない。 同様に、工学部でも 「生物」 の勉強が必要になるケースが、研究分野によっては良くあるのだ。 高大連携講義の講師の先生から指摘があったことを忘れていませんか? 必要になった時点で自学自習できる力があればよいのだが、基本的なことを学習している方が理解が速いこともいえる。

 理科3科目を高校教育の中に取り込むのは時間的に難しい。 もう一つの理科1科目で苦しむのは論外。まして、「センター試験」 に対応する程度の学習に困るというのでは...。 それくらいの勉強くらい自学自習でも十分に対応可能だろう。 筆者(志)の時代では、学校の教育より、自分が独力で先行学習して修得したという人も多い。 自分で学ぶ力を持たない 「マニュアル型」 や 「受動型」 の人間に医師をさせるのは良くない。

文系職種で理系の知識が、理系職種で文系の知識が、実社会で差をつける!

 実社会、実務の中では、自分の専門科目は出来て当然ですが、 発想の裏側に 「広がり」 を持つ人は考えに 「一味違う」 深みがでてきます。 この広がりとは、文系職種で理系の知識、理系職種で文系の知識ということになります。 機械の設計に人の心を取り込んだ 「人間に優しい機器」 などが具体的な事例です。 社会現象の調査、分析などでも、科学技術に裏付けられた分析手法は、感性だけの分析とは信頼感が違ってきます。 受験の世界の呪縛から解き放たれたときに、文化が生まれるのです。 「真面目に勉強しておけば良かった」 が心に染み渡る実体験は社会生活の中で数多く出てくるものです。

大学の悩みは、「自ら蒔いた種」 をどう刈り取る?!

 大学側には心配があるのです。理科3科目にしたとき、自分の大学の志願者が減少しないか?との不安がある。 元々、国公立大学のセンター試験の科目減に突き進んだのは、受験生増加の甘い誘惑にそそのかされて、各大学が受験科目を現象させてきたことにある。 科目数が少ないほど、勉強しなくても受験できる、勉強の負担が軽減されるなどの発想から、受験生が増える。 そのため競争率が上がり、偏差値ランキング表の上位に載る。 しかし、「大学教育上で大きく伸びる素質を持つ学生が採れていたのか?」との入試の評価がなされた分けではないだろう。 出口である 「卒業生の質の評価」 より、入り口である 「入試ランキング」 を重要視してしまった失敗ではないだろうか。

 「勉強熱心な入学生」 を 「勉強しない卒業生」 として送り出してきた大学が、 諸外国と同様に大学教育の質の向上をはかり国際的なレベルの大学に変えてゆかなくてはならないのです。 大学の生き残りをかけて 「大学・大競争時代」 に突入しているのですから。 退場宣告された大学もちらほら見えてきました。大学も必死です。

ゆとりは人間を育てるか? ゆとりがないと人間は育たないか?

 「ゆとりがあるから」 学ぶ力が育つ。どこかで聞いた話ですが...。 受験科目が少なくなれば、そのゆとりの時間を自分にとって有効な時間として使え、人間としてよりよく育つ? 詰め込み教育と呼ばれ、受験地獄と呼ばれていた頃は、「ゆとりがないと人間性が育たない」 の言葉には説得力があったのですがね。

2005/09/05  管理人(志)


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