「物理の小道」 ギャラリー

おまけグッズ編  くだらないと言えばくだらないものですが

第193回  ボトルキャップ ペプシコーラのおまけ

StarWars EP3  〜 C3PO 〜

 スターウォーズにレギュラー登場するヒューマノイドロボット 「C3PO」 です。通訳ロボットという設定で、言語能力は達者ですが、 弱々しく頼りないロボットという設定です。C3POの話はこれくらいにして、松下電器のCMについて取り上げてみましょう。

「松下電器より心からのお願いです」

 新聞、テレビでもおなじみの、松下電器 「FF式石油暖房機のリコール」 の件ですが、 ニュースでも告知していた通り 「全家庭あてに郵送通知」 の手紙が我が家にも送られてきました。 製品の故障発覚後の松下電器の初動の姿勢が甘く、修理対応を行った機器に再度トラブルが発生するなどで、 松下電器に対応の甘さを認識し、企業としての危機感がこのような全面的なリコール対策となったようです。

これでもかと言ってよい程の「リコール告知CM」

 インターネットで得られるいろいろな情報からも、松下電器のこのような対応に対して 「好意」 をもたれているようですが、 企業としての負担は非常に大きいものとなっているようです。 松下電器の通常の 「製品CM」 の枠を全面的に切り替えての 「リコール告知CM」 ですから、 プラズマテレビなどの主力商品の需要立ち上がり時期という大切な中ですから営業としてのダメージは多大でした。

「リコール告知CM」 の想定外の効果?

 プラズマテレビのCMが流せない中にあるにもかかわらず、皮肉な結果となったのです。 松下のプラズマテレビの販売は絶好調を維持、ダントツのトップシェアを勝ち取り、競争相手の日立、パイオニアなどは苦戦を強いられたのです。 営業部隊の努力も相当あったのでしょうが、目に見えない効果として、松下電器の真摯な姿勢を感じ取った顧客が松下電器のプラズマテレビを購入したのかもしれません。

「プラズマテレビ」 に助けられた松下電器

 松下電器のこのような対応が出来たのもプラズマテレビの絶好調に助けられたともいえます。 家電業界でのデジタル家電での勝ち組企業として、松下電器はプラズマテレビで空前の利益をもたらしているのです。 負け組み企業となった 「三洋電機」 などは、総合家電から、得意分野だけに絞る 「縮小戦略」 を取るしかなくなっています。

「創造性」 を失った企業は先がない!?

 かつての日本経済では、好景気となった業界は、その業界全体が利益を享受できたのです。 しかし、現在はそうは行きません。業界で生き残れるのはシェアの1、2、3位程度だろうとまで言われています。 現在は、プラズマと液晶の主導権争いで、大型テレビでの 「関が原の戦い」 の真っ最中です。 決着がつくのは、この1、2年のうちでしょうが、プラズマの松下、液晶のシャープと両雄が巨額の設備投資で勝負をかけています。

 業界で先行、シェアを占めた企業が独走する。このような厳しい競争社会となってしまった 「デジタル家電」 業界ですが、 その代表格が 「アップル社」 でしょう。 デジタル音楽プレーヤー 「iPod」 と 音楽ネット配信の 「iTMS」 のシステムを作り上げ 既成の音楽流通業界に革命を引き起こしたアップル社は一気に業界のトップとなってしまったのです。 それまで業界を牛耳っていたソニーは脆くも崩れ、iPodの後追いだけに終わっています。 その間にアップル社は 「iPod」 を単なるデジタル音楽プレーヤーから、情報配信端末に発展させ、ビデオクリップの再生マシンにしてしまいました。 後追いでは、常に1歩遅れてしまい、製品の仕様に劣るものとして価格でしか競争できなくなってしまうのです。 昨日のネット情報でも、iPodシリーズの価格改定(値下げ)が発表されたのも、後追いグループには致命的なダメージとなりそうです。

2006/02/10  管理人(志)


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