「物理の小道」 ギャラリー

おまけグッズ編  くだらないと言えばくだらないものですが

第72回  ペプシコーラのおまけ ハンドベルシリーズ より

ハンドベル「歌手」

 今回のハンドベルもペプシコーラダイエットの白バージョンのものです。 楽譜を持って歌っているのが 「シュレーダー」 で、ハンドベルの音は 「E」 です。

 現在コカコーラも、おまけをつけて対抗していますが、魅力的なものではないことから筆者は購入していないのです。 コカコーラもおまけ戦略に力を入れないと、ペプシコーラのシェアが大きくなってゆくことになるのです。 キリンビールがシェア60%の頃がありました。一方、アサヒビールは10%割れへとシェアが低下する危機的状況となったのです。 そのときの屈辱をばねとして開発されたのが、「ドライ」 なのです。 今では、ビールのトップブランドに君臨しています。

 コンピュータの世界でも同様です。日本のパソコンのほとんどを占めていたNECは今では見る影もない状況です。 スーパーコンピュータの世界も同じです。スーパーコンピュータの創世期では、アメリカの 「クレイ」 社が独占状態でした。 現在では、スーパーコンピュータも特殊なものでなくなり、世界中のメーカー、大学などが参入しています。 グリッド型スーパーコンピュータの時代になって、様変わりとなったのです。 前回に引き続き、スーパーコンピュータのお話の続きです。


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 前回は最近のスーパーコンピュータの状況を解説してきました。 今回は、スーパーコンピュータの構造についてもう少し詳しく解説してみましょう。

グリッド型スーパーコンピュータ

 グリッドとは、網目、格子の意味です。 普通のコンピュータ(パソコンと考えてもよい)を網目の交点に設置し、それらを網の糸でつないだものと考えてよいのです。 立体的に網目を考えるには結晶格子を考えればよいのです。 グリッドの交点にあるコンピュータを互いに高速通信回線で結びつけた構造がグリッド型スーパーコンピュータなのです。 通信回線(ギガビット級)で運ばれるデータは1秒間に1億文字(原稿用紙にして12万枚以上)に相当する情報を伝達ことができる速いものです。

計算速度の単位 「FLOPS(フロップス)」 とは?

 「フローティングポイント(floating point)」 とは、浮動小数点という英語ですが、これは、小数点を持つ普通の数値のことを意味します。 一方、これに対抗する数値形式として、整数(integer)があり、コンピュータでは厳格に数値形式を区別して扱っています。 コンピュータにとって、計算処理時間として浮動小数点数値の演算の方が時間がかかります。 この浮動小数点数値の計算速度を示す単位がFLOPSです。浮動小数点数値の四則演算を1秒間に1回行うスピードが1FLOPSです。 コンピュータクロック数10クロックの時間で1回の浮動小数点演算ができるとすれば、1GHzのコンピュータであれば、50メガFLOPSということになります。 メガFLOPSは「MFLOPS」と表します。 現在のパソコンでは、数メガFLOPSから100メガFLOPS辺りでしょうか。 パソコンレベルでも1秒間に1億回に近い計算能力になるのです。

 スーパーコンピュータはパソコンの計算速度などの程度ではありません。テラFLOPS(TFLOPS)の世界になります。 1秒間に1兆回の計算速度の単位になります。 IBM社製の「ブルージーン/L」は現在でも70.72TFLOPS。 まもなく 100TFLOPS になろうとしています。 1秒間に100兆回という速度です。 単純に計算して、パソコン1万台を同時に動かしたスピードになるのですが、 互いのコンピュータ間での通信による速度低下が出てきますので、単純ではありません。 最終規模では6万台のコンピュータを連結するという規模だそうです。

 

2004/11/12  管理人(志)


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