「物理の小道」 ギャラリー

おまけグッズ編  くだらないと言えばくだらないものですが

第77回  伊藤園のおまけ お茶犬シリーズ より

お茶犬 「ハーブ茶犬」

 お茶犬シリーズは、犬のボディの色が異なるだけのようです。 紅茶犬は茶色、ウーロン茶犬は黒、ハーブ茶犬は桃色の3匹は入手できましたが、本家の緑色である緑茶犬がないのです。 かれこれ10匹ほど入手しながら1匹も出てこないのです。 1匹くらいはほしいので購入し続けているわけです。

 今回のお茶犬シリーズは全部で6種類もあるのですが、現在、まだ3種類しか入手できていません。 もうしばらくは 「濃いお茶」 を飲むようです。 伊藤園の 「狙い」 にまんまと乗せられてしまっている自分に呆れてしまいます。 飲料水メーカーが打ち出す 「おまけグッズ」 拡販政略は、ユーザーの心理の深層まで分析したものですね

拡販戦略の有効性を分析

 シェア下位のメーカーが上位に食い込む手法は 「味」 が本道でしょうが、 メーカー間の 「味」 にそれほどの違いがあるわけでないのです。 「イメージ」 で争うか、「おまけ」 でひきつけるかの2つなのです。

 「イメージ」戦略なら、パッケージデザインとCM制作が主になります。 今様のタレントを選び、時代に合うテーマのCMです。 「味」 に特徴が少ない 「生茶(キリン)」 の成功はこのタイプでしょう。 女優 「松嶋奈々子」 が真っ先に思い浮かぶのが、キリンの 「生茶」 ですから。

 同じ「イメージ」戦略でも、サントリーの 「伊右衛門」 の成功は 「味」 をイメージで打ち出し成功したものです。 確かに、実際の味の面で違いはあるのですが、 TVCMでのあのイメージ作りのテクニックはCM王であるサントリーならではのものです。 「宮沢りえ」 を登用しながら、あくまでCMの主体は 「伊右衛門」 なのです。 CMに登場する 「緑ののれん」 が何も語らないのですが 「京都のお茶」 を象徴する 「イメージ」 を作っているのです。 言葉に出さない高級感(高級であるとは言っていない)をCMで植えつける技がうますぎるのです。

 伊藤園の新製品 「濃い味」 は純粋な 「味」 で勝負をかけたものといえます。 しかし、飲まなければわからない 「味」 では拡販戦略として歩みが遅いことになってしまいます。 ブームを作るテクニックで重要なのは、実質・現実の追求より、幻想を作り上げた仮想の追及と筆者は思っています。 だからこそ、ブームが終わったあとの空虚さがのこるのです。 真のブームなら永遠の本命商品となるはずなのです。 即席ラーメンの世界でもそれがわかります。 数々の新製品が登場し、一時のヒットはするものの、ブームが去ると低迷し消え行くことを繰り返してきたのです。 初代の袋入り即席ラーメンである 「チキンラーメン」、「わんたん麺」 が現在でも売れ続けていのですから。

 

2004/11/29  管理人(志)


感想・意見、投稿(文章、写真とも)は メールでどうぞ

   → サイトトップへ  へ


このホームページは、2003/11/07 に始まりました。