今回もMr.インクレディブルからのボトルキャップです。 ペプシコーラのほうについているもうひとつの12種類のうちの 「Syndrome」 とあります。 いかにも悪いやつという風体のキャラクタです。
1、2年生で物理を目指す人はどのような気持ちでいるのでしょうか。難しい科目との印象が強い科目ですが、 それほどではありません。特に数学が得意な人は、「なんだ、簡単ではないか」 と思う人もいるのです。
筆者(志)は高校で物理を習った頃、2年生の3月に物理の教科書を渡されたとき、春休みに楽しく読んでしまったことを覚えています。 力学のところは定義をしっかりと理解し、数学力さえあれば一本道です。化学などに比べるとずっと勉強時間が短くてすむ楽勝科目でした。 覚えることが少ないですので、考え方さえ理解してしまえば簡単なのです。
物理を難しいと思っている人は、考え方が 「硬い」 からなのです。 例を挙げると次のようなことがあげられます。 力を加えると物体は動く。小学生もそのように思っています。 力をかけなければ物体は止まる。小学生もそのように思っています。 そのように考えるから分からなくなるのです。
これは正しいとも言えるし、正しくないとも言えることです。 床に釘で打ち付けられた木片は力を加えても動くことはありませんし、宇宙空間のような摩擦のない世界では、物体は力を加えなくても動いている物体は止まることはありません。 日常生活では、摩擦力が働くから、力を加えられていない物体はやがて止まってしまうのです。
人間は先入観にとらわれて、新しい概念を受け入れにくい(頭が硬い)生物です。 自分の考えを打ち捨てて、教科書に書かれていることを柔軟に取り入れれば物理は簡単な科目なのです。
物理の教科書の3分の1ほどが 「力学」 です。この力学を理解するには、たった3つの法則だけで全て済むのです。 物理の成績の優秀な人でも理解できていないところがここなのです。教科書にたくさんの公式が出てきます。 それらのすべての公式はこの3つの法則で説明(証明)できてしまうのです。(ニュートンは偉い!)
物理の問題練習を見ていてわかることは、問題の解答を見ながら問題を解いているのです。 どの公式にあの数値を代入したら答えが出る....。 数学の計算練習をしているだけなのに! 分かっていないね!
考え方をマスターする勉強方法をとるべきなのに、計算練習をするだけの勉強になってしまっているのです。 多くの高校生が難しい問題(大学入試問題)にぶつかったとき、どこから、どのように手を付けて良いのか分からないというのです。 これが多くの高校生の実態なのです。教えてもらう勉強から、自分で考え、自分で論理を組み立てる勉強になれば 物理や数学は簡単な科目(得意な科目)になってしまうのですね。
どうすれば、そのような「考え方をマスター」ができるのか? 説明(単位、定義、公式)をまず理解し、覚えることが第一ステップです。 第二ステップは、例題の解答の仕方を良くみて、覚えてください。 第三ステップは、練習問題を解答を見ないで解いてみてください。 解けないときは、例題の解き方をもう一度見直してみてください。 これを繰り返しているうちに物理は得意になってきます。 考える力が付くと、難しい問題でも解けるようになります。 応用力も自然と付いてきます。
勉強のスタイルは小学生、中学生のときからの継続です。覚える、繰り返すなどのスタイルで勉強してきた人はだんだんと苦しくなってくるのが高校からです。 大学に進学するとますますその傾向は強くなります。 既知の理論(公式としても良い)を組み合わせてより複雑な理論へと発展させる。 このとき、既知の理論を知らなければ何もできません。考えるだけでは無理です。暗記という努力も必要です。 しかし、考える力が無ければ既知の理論を組み立てることはできないのです。 わずかな努力だけでも、考え方を養成する勉強が出来ている人は、物理、数学の成績がよくなるのです。 時間の長さが成績を決めているのではないのですから。
答えがない研究に取り組むとき、覚えるだけのスタイル(何も分からないのだから覚えることもない!)では前に進めませんね。 自分で「新しい考え(新しい理論)」を作り上げてこそ研究が進むのですから。