「物理の小道」 ギャラリー

おまけグッズ編  くだらないと言えばくだらないものですが

第93回  ペットボトルキャップ ペプシコーラのおまけ

 「Violet」

 前回のスーパースーツ姿のものとは異なり、幽霊のように弱々しいキャラクタですね。映画を見ていないのでわかりませんが...。

今話題の 「ホリエモン」 にからむ話題です。

 筆者(志)はほぼ毎日喫茶店に行きます。コーヒーを飲みながら週刊誌を読むのが毎日の楽しみです。 最近の週刊誌の話題はライブドア・ニッポン放送(フジテレビジョン)に絡むものが続いています。 当事者は生きるか死ぬかの大変な岐路にあるのですが、 場外見学者は興味深々で、週刊誌、テレビのワイドショーなどの絶好の餌食となってしまったようです。 ある週刊誌でみた意見をネタに解説してみましょう。

既存放送メディアとインターネット

 ライブドアの堀江氏がいうインターネットと放送の融合の話ですが、技術的にはインターネット網を通じてラジオ放送を行うことは現在でも可能です 既に、アメリカのラジオ放送をネット経由で全世界に流す 「ネットラジオ」 が行われています。 テレビもブロードバンドの広がりで、映像をインターネット経由で放送することも遠からず十分に可能となるでしょう。 その週刊誌の記事にある意見は、そのような技術論の次元ではなかったのです。

 既存の放送局は現在免許制で放送を行っています。いわゆる規制に守られた業界の一つです。 NHKは公共放送という肩書きで、受信料をもとに運営されているのですが、 民間放送局はスポンサーから支払われるコマーシャル料金が頼りです。 キー局でつくられたコンテンツ(番組内容)を全国ネットの系列地方放送局に流すことで成立するシステムです。 インターネット網がテレビと結びつくとどうなるでしょうか? これを週刊誌の記事が検討しているのです。

放送の本質はコンテンツ制作能力

 現在の放送システムは、コンテンツ制作とコンテンツ配信の2つに分かれています。 コンテンツ制作能力を持っているのはキー局が中心です。 放送システムを構成している多数の放送局あ殆どが系列局です。 しかし、殆どがコンテンツ配信を行うだけで、コンテンツ制作能力を持っていないのです。

 キー局がコンテンツを制作し、系列局に流す。そのシステムに広告料が支払われているのです。 系列局はコンテンツを配信することで広告料が得られる仕組みなのです。 では、キー局がインターネット網を使って全国(全世界)に直接番組を流すシステムになると系列局はどうなるでしょうか? 広告料金がもらえない系列局は存在意義はまったくなくなってしまうのです。 コンテンツ制作能力があれば生き残り策があるかもしれませんが、コンテンツ制作能力を育てる資力も人材も不足しています。。 そのような事態を招くような変化を系列局は絶対にそれを許すわけがありません。 地方系列局はキー局に圧力をかけ自分の地位を守るしかないのです。

 インターネットの恐ろしさはこの辺りにあるのです。規制業界の秩序を大きく崩してしまうことになりかねないのです。 衛星放送のシステムも古くからあったのですが、現実には普及はしてきませんでした。既存の放送受信システムとは別の受信システム(受信アンテナとチューナー)が必要だったからです。

 地上波放送もまもなくデジタル放送に切り替わります。アナログ放送は打ち切られます。 このとき、受信システムの買い替えが必要になります。このときがチャンスでもあり、ピンチでもあるのです。

地上波デジタル放送

 現在の地上波テレビ放送(アナログテレビ放送)がなくなり、全面デジタル化されることになっています。現在のテレビ受信器は使えなくなります。 テレビのアンテナもVHFアンテナでなくUHFアンテナに切り替わります。 全ての家庭でテレビの受信設備の買い替えが必要になるのです。 地上波で流している番組と同じものを、衛星、インターネットで同時に流し始めるとどうなるでしょうか? アナログ電話がIP電話に急速に切り替わりつつある現在の電話業界と同じことになりかねないのです。 このときこそ、放送業界は戦国時代に突入し、生き残りをかけた戦いが始まるのです。 週刊誌の記事の内容はこのようなものでした。

インターネットはパンドラの箱

 インターネットの新しい技術 「IP6」 が現実のものとなりつつあります。 家電製品を含めどんな機器にも全てにIPアドレス(インターネットの住所に相当)が付けられ、 インターネットを通して機器が連携する家電製品群が誕生します。 どのようなことまで発展するかはだれも分かりません。 アメリカから日本にあるDVDレコーダーへ番組予約ができるようになるなどは 筆者(志)にも想像できますが、その用途は無限に発展してゆきます。 良くも悪くもインターネットは生活の基盤になってゆくことは確実です。 「時代のあだ花」としての「ホリエモン」かもしれません。 通信と放送の垣根がなくなる時代に、今のままでは放送業界がどこまで対応できるのかが心配です。

2005/02/24  管理人(志)


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